Index (comments/trackbacks)

hidew 2009.04.11

#1752 将棋名人戦、非常識な観戦記者と明鏡止水の羽生名人

対局中の羽生名人に記者がサイン求める 厳重注意(産経新聞) - Yahoo!ニュース

将棋の羽生善治名人(38)に郷田真隆九段(38)が挑戦する「第67期名人戦」で10日、朝日新聞の委託を受けて観戦記者として立ち会っていたフリー記者(75)が、対局中の羽生名人にサインを求めるトラブルがあった。..

休憩時間に担当者が、問題の記者に「対局中に声をかけるような行動は慎んでほしい」と注意したところ「郷田さんの手番だと思っていた。うかつだった」と釈明したという。..

YouTube - 【名人戦】羽生の対局中に観戦記者がサインねだる【将棋】
http://www.youtube.com/watch?v=x_JRMJ3UEgM

jpg 8873 byte 郷田さんの手番だと思っていたという釈明に「相手の考慮時間中は、待っているだけ」というシロートさんの悲しい日常が表れている。仮に自分が「相手の手番に考えない人」だったとしても、羽生善治名人がそうではないことくらい分かりそうなものだ。これほど「分からない」人が観戦記者をやっていいものかどうか。

羽生名人は明鏡止水の境地というのか、無神経に投げ入れられた石の波紋を一瞬で消し去った。周囲の愚行(ミス)に対して、怒りも悲しみも嘆きも呆れもなく、平然と対応する様は羽生善治の(技芸だけではない)すごみを感じさせる。

個人的にはあの場面で断る棋士の方が、人間臭くて共感するし、将棋界全体を見れば好ましい(非常識な観戦者を増長させない)と思うが、そういう人は、最終的に負けてしまいそうである。気が弱くて(断り切れず)渋々応じてしまうタイプも心の乱れはあるだろう。やはり「快くサインに応じて、何事もなかったことにする」という対応が最善手だ。羽生名人の場合は、生来の「人の良さ」も加味されている。

ところで、羽生名人はなんと揮毫したのだろうか。問題の記者は「対局中しかも考慮中にサインしてもらった扇子」という珍品中の珍品を公開して欲しい。

関連

天漢日乗: 朝日新聞 将棋の名人戦担当の観戦記者って何様? 東公平記者、名人戦対局中の羽生名人にサインをねだる(映像あり)
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2009/04 ..

サインを求める記者に対する羽生名人の対応 - 将棋の神様~0と1の世界~
http://d.hatena.ne.jp/Fireworks/20090410/p1

痛いニュース(ノ∀`):将棋名人戦対局中の羽生名人に朝日新聞委託記者がサインをねだる→厳重注意され、記者「相手の手番と勘違いした」
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1247821.html

将棋:緩急自在の指し回しで羽生先勝 名人戦第1局
http://mainichi.jp/enta/shougi/news ..

4120040283 シリコンバレーから将棋を観る -羽生善治と現代

  • 梅田望夫
  • 中央公論新社
  • 2009/4/24 (予約受付中)
  • ¥1,365

有限の盤上で無限に進化する世界から、我々は何を学び得るか。トップ棋士と共に真理を探究した一年間の記録!


4569662811 簡単に、単純に考える

  • 羽生 善治
  • ¥560

4047100080 決断力

  • 羽生 善治
  • ¥720

関連記事

*

みんみん 2009.04.12 [1]

郷田さんの表情

飄々としていた羽生名人に比べ、挑戦者の郷田九段が怪訝な表情をしていましたね。郷田さんなら断っていたでしょう。

hidew 2009.04.12 [2]

囲碁界の羽生善治

もしかすると、郷田さんの方に悪影響があったかもしれません。

郷田さん以外にも断りそうな棋士の顔は何人も思い浮かびますが、囲碁界で羽生さんと同じようにサラッと受け流しそうなタイプがすぐに思いついきません。しいて言うと林海峰九段とか、故・加藤正夫九段かな…。

[anonymouse] 2009.04.13 [3]

東公平は奨励会出身で、まるっきりの素人というわけでもありません。
それだけに今回の奇行は、いったい何があったのか?という感じです。
アルツハイマーのような病気ではないでしょうか?

hidew 2009.04.13 [4]

東公平記者の経歴

東公平 - Wikipedia

将棋棋士を志し灘高等学校を中退し、上京して梶一郎九段門下で奨励会に入るが、初段で退会。その後、職員として日本将棋連盟に入り、さらにその後朝日新聞社に観戦記者として入社。「紅」のペンネームで多くの名勝負の観戦記を執筆。

その傍らチェスプレーヤーとしても活動し、日本チェス連盟(日本チェス協会とは無関係)が活動していた時代に日本チャンピオンとなる。1969年にシンガポールオープンの日本代表、1970年に第19回チェスオリンピックの日本代表となる。

経歴を見るとただ者ではありません。
何らかの心神耗弱状態にあったのでしょうね。

重要な場面での奇行ということで、中川昭一元財務相を思い出しました。

hidew 2009.04.13 [5]

常識?非常識?

将棋対局中の羽生名人にサインねだる 朝日新聞委託ベテラン観戦記者 常識?非常識?
http://d.hatena.ne.jp/karimikarimi/20090411/1239375926

本文読んでるのかな? というコメントとニュースサイトの紹介の仕方
http://d.hatena.ne.jp/karimikarimi/20090413/1239555861

2ちゃんねるの抜粋。

「郷田さんの手番だと思っていた」という東公平記者の釈明を深読みすれば、普段から「手番ではない棋士に話しかけるのは OK 」という慣習があったかもしれないとする推理は妥当だ。

コメント欄のネットイナゴが「誤読のサンプル」として面白い。

筆者は「ひどい行為」という主張をベースにして記事を書いている。単なる付録として別の意見を引用しただけなのに、そっちの方に脊髄反射して口汚い罵倒を書き連ねているのは滑稽だ。

「未来の棋界のために」なんて声高に叫ぶ人間に限って、棋界のためにならない愚かな言動を繰り返す。なんとなく海原氏に似ているだろう。→ 海原

Amazon オススメ商品