#1411 お役所の文章作成マニュアル
- 何について述べている文章なのかは最後まで明らかにしてはいけない。
- わかりやすい構成の文章を書いてはいけない。
- 結論を冒頭に述べてはいけない。
- 結論を最後に述べてもいけない。
- ひとつひとつの文章はできるだけ長く曖昧なものとしなければいけない。
- 主張は断言せず、曖昧に述べなくてはいけない。
- 主張の根拠を明示してはいけない。
- 客観的な記述は控えなくてはならない。
- 他人の主張を批評してはいけない。
- どうしても他人の主張を批評する必要がある場合は、主張そのものではなく、その人の生い立ちや人となりについて述べなくてはならない。
これは日本語文化の素晴らしい洞察である。そっくりそのままお役所の文章作成マニュアルとして通用する。あるいは政治家の答弁マニュアルとしても有用である。
- 主張は断言せず、曖昧に述べなくてはいけない。
これはブログでもホットな話題。
http://d.hatena.ne.jp/lastline/20060907/1157619653
http://maname.txt-nifty.com/blog/2006/09/blogtitle.html
http://metalsty.seesaa.net/article/23334801.html
http://d.hatena.ne.jp/wakamura_you/20060907/1157601082
私はその主張が正しいか否かに関わらず、できるだけ断言すべき #1255 と考えている。「正しいことだけを断言すべき」という主張は、謙虚なようでいて、実は非常に傲慢である。客観的に正しいかどうかなんて、そもそも分かるはずがないのだ。
- 他人の主張を批評してはいけない。
- どうしても他人の主張を批評する必要がある場合は、主張そのものではなく、その人の生い立ちや人となりについて述べなくてはならない。
日本では、人格と意見が一体とみなされる傾向があるため、単なる批評が人格攻撃と受け取られたり、逆に、本論とは関係のない人格を攻撃して、反論したつもりになる場合が多い。石原都知事の「怪しげな外国人が…」発言 #1395 はその好例。引用の 9. 10. はそれを痛烈に皮肉っている。