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hidew 2007.10.12

#1595 体の不自由、頭の不自由

はてな周辺のブログで、

体の不自由を嘲笑してはいけないということはみな分かっているのに、頭の不自由はなぜか嘲笑してしまう。

という記事を読んだことがある。たしかにこの視点は欠けていた。

麻生太郎氏の「アルツハイマーの人でも分かる」と言った失言は、アルツハイマーという病気に関して全く理解がないという点で論外だが、根底に「頭の不自由は嘲笑してもよい」という意識がある。

病気ではないが、頭が弱い場合はどうだろう。

SacredAir 例えば「クイズ!ヘキサゴンII」で、問題の意味すら分からず的はずれな解答をしてしまうタレントがいる。美男美女で会話もしっかりしているから、お馬鹿なイメージはない。どちらかというと「やり手」のイメージだ。しかし、クイズになった途端に一般的な常識からは考えられないトンチンカンな答えを連発してしまう。

落差を作り出すのがお笑いの定石とは言え、少し落としすぎだろう。

問題はあの「お馬鹿解答」がヤラセではなくて、ホンモノだった場合だ。

視聴者は見た目のイメージから、勝手に「やればできる子」というレッテルを貼り、やればできるのにサボった、という点を嘲笑している。もし仮に、頭の弱さが本人の努力ではどうにも克服できないとしたら、それを嘲笑するのは、体の不自由を嘲笑するのと同じ事になってしまう。

「頭の不自由は克服できる」 - 本当にそうなのか、もう一度考えてみる必要がある。

関連

わかからず屋の法則
http://qin.seesaa.net/article/60088514.html

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**** 2007.10.12 [1]

もし仮に、頭の弱さが本人の努力ではどうにも克服できないとしたら、それを嘲笑するのは、体の不自由を嘲笑するのと同じ事になってしまう。

 たしかに知能障害者を嘲笑したらいけませんね。
 しかしある分野だけ苦手だが他の分野では活躍している人なら苦手な分野をからかっても許されるのではないでしょうか。
 特にバラエティ分野の芸能人なら嗤われるのも仕事のうちのような気がします。

hidew 2007.10.12 [2]

本来バラエティ分野ではない芸能人を発掘しているので、ヤラセかホンモノかの区別がつきにくいと思います。「ホンモノのバカ」だったらどうしよう、と少し考えてしまいました。

ishikawa 2007.10.12 [3]

本来バラエティ分野ではない芸能人を、バラエティ芸能人としてもやっていけるように育てようとしているのだと私は信じたいです。
番組の打ち上げの席で「今日のあの回答最高やったで。」と言ってる島田伸介の声が私には聞こえます。

hidew 2007.10.13 [4]

番組関係者(嗤われているタレントを含む)は視聴率が取れればOKだと思います。ただ、世間的にはどうなんでしょうか。
大喜利として面白い解答を引き出すという要素もなくはないけど、大部分は「お馬鹿解答で、視聴者の優越感をくすぐってやれ」という戦略で作っています。誰でも優越感を感じられるようにレベルを下げた結果、最下層は「文盲」のレベルにまで落ちてしまいました。「シャレにならない」とはこのことだと思います。
「本当に馬鹿かもしれないタレント」より「実は賢いかもしれない芸人」の方が安心して笑えます。後者の代表格は小島よしお、ボビーオロゴンですね。

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