#1402 9.11に学ぶこと - 危機感を煽れば何でも通るメソッド
G.オーウェルは書いた。
戦争の現実味など問題ではない。
勝利は不可能だ。
戦争の目的は勝利ではなく、その継続だからだ。
階級社会は貧困と無知とを土台にのみ可能となる。
歴史上戦争の正当性は常に書き換えられる。
戦争への努力は社会を飢餓状態に保つためだ。
戦争は支配者が被支配者に対して行うもの
目的は東アジアなどに勝つことではなく、
社会体制を無傷で維持することである。
社会を飢餓状態に保つことで、社会体制を維持する。
この「危機感を煽るメソッド」は世界中で幅広く使われている。
かつてロシアでは、スパイが意図的に(相手国の)悪い情報をでっち上げて、予算が減らないようにした。
韓国や中国では、反日・抗日(日本の脅威)を言うだけで、政権が安定する。北朝鮮の金正日政権に至っては「危機を煽るメソッド」だけで存在していると言っても過言ではない。
アメリカ CIA は(戦争をするために)イラクの大量破壊兵器に関して偽りの報告をした。そして恐ろしいことに 9.11 テロそのものが「危機感を煽るメソッド」の一部として意図的に看過されたのではないかということがずっと言われ続けている。極端なものになると、オサマビンラディンがアメリカ政府の手先としてテロを実行したとか、ペンタゴンの飛行機墜落は自分でミサイルを撃ち込んだ自作自演ではないかという疑惑さえある。
参考
日本は幸いなことに戦争をしないし、諜報機関も存在しないので、外国ほどえげつないことにはならないが、
- 危機感を煽って予算を獲得する。
- 危機感を煽って法律を制定する。
という政治家や役人のやり口を見ていれば、基本は同じである。憲法九条を改正して戦争ができるようになれば、死の商人が暗躍するに違いない。というよりまず、憲法九条を改正するために、中国、北朝鮮の脅威を強調して、国民の危機感を煽ることになるだろう。
兵器を輸出するために他国の戦争を煽り、他国の脅威を不当に高く見積もって軍事費を増やし、兵器の在庫一掃と金儲けのために理由をでっち上げて戦争を仕掛ける。日本がそういう国にならないためにはアメリカを反面教師として多くのことを学ぶ必要がある。
戦争に関する名言
- 戦争は行かない奴がやりたがる。
- どんな戦争も理屈の上では自衛のために行われる。『危ない格言』4896918800
- 良い戦争、悪い平和などかつてあったためしがない - Benjamin Franklin
- 戦争では強者が弱者という奴隷を、平時では富者が貧者という奴隷を作る。- オスカー・ワイルド
「.. もちろん、国民は戦争を望みませんよ。運がよくてもせいぜい無傷で帰って来る位しかない戦争に、貧しい農民が命を賭けようなんて思うはずがありません。一般国民は戦争を望みません。ソ連でも、イギリスでも、アメリカでも、そしてその点ではドイツでも同じ事です。政策を決めるのはその国の指導者です。そして国民は常に指導者の言いなりになるように仕向けられます。
.. 反対の声があろうがなかろうが、人々を政治指導者の望むようにするのは簡単です。国民にむかって、われわれは攻撃されかかっているのだと煽り、平和主義者に対しては、愛国心が欠けていると非難すればよいのです。そして国を更なる危険に曝す。このやり方はどんな国でも有効ですよ。」
恐れを恐れよ