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hidew 2005.11.08

#993 間違いを恐れず

「トッププロの碁をアマが理解しようとする」ことの傲慢さに気付かないといけません。こういうことを書くと誤解されそうですが、そもそもトッププロの碁は打っている本人しか分からないものでしょう。

趙治勲や張栩のような超一流でさえ「他人の碁を解説するのは難しい。解説は自戦解説に限る」というようなことを言っているわけです。しかし、碁の解説において「間違えること」がそんなに悪いことなんでしょうか?

「正しいことを言おう」という雰囲気が日本の級位者を萎縮させ、解説者を萎縮させ、優等生発言連発の退屈な解説会を作り上げていると思います。

解説者が対局者に肩入れしすぎて、読み落としや形勢判断ミスを犯したとしても、それを含めてのドラマを楽しめばいいではありませんか。さらに言えば「失敗学」の貴重なサンプルにもなります。

KGSで高段者同士の碁を観戦する時、日本人は何も言わないけど、海外の人は 20k でも "b poor" とか言ってのけます。「間違えたらどうしよう」という不安や恐れは全くありません。「ズンドコで何が悪い!」と開き直った清々しさがありますね、海外碁客は。

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