#93 科学と宗教
ただ厄介なのは,科学は検証の手続きを持っているのに対して,囲碁は「勝敗」が最終的な基準になること.昭和10年代の新布石論争でも,「あの布石がいいというより,木谷さん呉さんが強いんですよ」との評がありました.これはかなり的を得ているとわたしは思います.
旧でも新でも実際は充分に戦えたのあって,好みの領域がほとんどだったのではないか.結局,めいめいが自分の好む要素を取り入れて,全体としては総合的な布石になっていくわけです.
「科学には検証の手続きがあり、宗教にはそれがない」という認識は私も全く同じです。
池田清彦『科学とオカルト』4569604439 という本の中に「科学とオカルトの違いは検証可能性の違いにすぎない」という趣旨のことが書かれています。私はそれまで「科学とオカルト」は全く対極の概念だと思っていたので、目から鱗が落ちました。詳しい内容を引用したいのですが、本が行方不明になりました(yyzさんと同じ芸風だったりして^^;)
- 「盤上の科学」につづく -