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hidew 2005.08.26

#797 砂上の楼閣

砂上の楼閣

http://plaza.rakuten.co.jp/nipparat/diary/200508230000/
(引用注:院生の碁について)
布石は、妙に上手い。最新型らしい布石作戦なども良く知っているようだ。ところが、それに比べると中盤からの力が弱い。戦いも経験がいるから戦上手でないのは仕方ないにしても、読みの力が相当に弱いと感じる。
これは、私には極めて不満であり暗い気持ちになった。野球に例えれば、体力もなくストレートも遅いのに、フォークやらナックルやら七色の変化球を操る少年という感じがする。

nipparat さんが鋭い筆致で批評されている通り、残念ながら日本の碁は全体的に「非力」です。日本のプロ棋士は普段、牙を隠しているだけで、やるときはやるのかと思っていたら、李セドル、崔哲瀚に対して完全に力負けしています。

そういえば、教育の世界でも「ゆとり教育」という高度な教育を目指したら、学力低下という結果を招きました。

基礎鍛錬を疎かにして、高度な応用ばかりに目がいってしまうのは日本の芸風なんでしょうかね。

碁で言えば「詰碁」、学校教育で言えば「読み書き(literacy)」は絶対に落としてはならない基礎能力で、それらを軽視したまま応用を積み重ねようとしても全ては「砂上の楼閣」に終わるでしょう。

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No.51-3 碁ワールド2005.8