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hidew 2005.07.08

#631 高尾紳路幼少期のエピソード

高尾紳路幼少期のエピソード

江戸時代研究の休み時間 2005/07/05

紳路はかわった子どもでした。囲碁以外の勝負事も好きで、負けん気がつよかった。トランプで負けても泣いておこっていました。わたしからみて何処がくやしいのかわからないけれど、とにかくムシャクシャするらしい。そんなとき白い顔のこめかみにうっすら青い筋がたっていた。武器は爪。幼い頃の彼は爪が薄くて引っ掻かれるととても痛かった。おこらせたらこれでガリガリやられる。だから家族は紳路を、

しんねこ

と呼んでいました。
とりわけ囲碁に勤勉でした。小学生のときは学校の宿題は学校で済ませ、家では囲碁の勉強に専念する。ランドセルをおろすとすぐに碁盤に向かっていました。江戸時代の棋譜を並べるのが好きで、誕生日プレゼント(クリスマス?)が『本因坊秀策全集』という本だった。和装仕立の美しい装幀の本で、小学生のプレゼントにしては途方もなく高価だったでしょう。

高尾紳路本因坊のお兄さん、高尾善希氏のブログ。

大人になってからも闘志や根性を前面に出して戦うタイプ(坂田栄男、趙治勲)とそれらを内に秘めるタイプ(谷川浩司、山下敬吾)の棋士がいますが高尾紳路は典型的な後者のタイプだということが分かります。ただ、そういう勝負師らしくない(温厚で紳士的な雰囲気の)棋士も幼少期はやはり「負けず嫌い」の本性がむき出しになるようです。

『本因坊秀策全集』を並べていたという話はなるほどと思いました。「本格派」と言われる芸風は秀策から多くのことを学んだ成果なんでしょう。