#599 損して得とれ
著作権などを議論するときに、図書館や BOOK OFF の存在は気になるところです。とくに図書館は税金を使って、本の販売を妨害しているような一面もあるので、図書館の存在意義を考えてみることは大切です。
永江朗という人が「図書館には本好き養成所の意味がある」と言っていました。図書館の利用頻度が高い人ほど本の購入金額も高いというのです。なるほど、当たっているような気がします。ただ、そうは言っても図書館はしょせん公共の施設だから、何も考えないでただ税金で本を買っていればよかったりします。
驚くのは大型の本屋で「座り読み用のイス」をわざわざ置いている所があることです。そんなことしたら売上げが下がるんじゃないかと心配になりますが、ここにも「本屋の滞在時間と本の購入金額はだいたい比例している」という法則がありそうです。
日本碁界は未だに「ハタキで立ち読み客を追い払う」という発想で商売をしているようですが、もう少し柔らか頭になって「損して得をとる」という上記の方法を参考にしてみてはいかがでしょうか。つまり、棋譜そのものをマニアに高額で売りつけるのではなく、碁好きを養成するような方策をとって解説本や指導碁の売上げにつなげるのです。