hidew 2005.02.17
#247 「ゆとり」と「詰め込み」
「ゆとり」と「詰め込み」
「総合的な学習から、様々なテーマを抽出し、個々の理解を深めながら、新たな創造に向かって自分の考えを構築する・・・」というのは「ゆとり教育」などで言われる理想論であるが、一部の天才を除いてこうはならない。
しかし、天才ではないからといって諦める必要はなく、努力と根性によって「知識を詰め込む」ことによってかなりのことができるようになる。かつて「数学は暗記科目」という塾の先生がいたが、これもひとつの見識である。
端的に言って「詰め込み教育」は落ちこぼれ防止、「ゆとり教育」は浮きこぼれ防止の意味がある。基礎教育を疎かにすれば、識字率や計算力が落ちて、社会基盤が危うくなるし、詰め込みだけで英才を浪費させれば、これまた社会にとって大きなマイナスになる。このバランスは囲碁の大局観、厚みと実利のような関係で非常に難しい。