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hidew 2005.02.07

#221 なかなか負けられない

4879841544 『風と刻(下) 橋本宇太郎 詰碁名作選』

  • 単行本: 286ページ
  • 出版社: 松籟社
  • 発売日:1994/05

勝負というものは負けようとしてもなかなか負けられないものである。なぜ負けられないか、というのがちょっとむずかしい所で、負けようと思えば投げればよいではないか、と思われるかもしれないが、一手、一手を正しく打っていると投げる場所がない。

そのかわりなかなか勝てないものでもある。

つまり、お互いに正しい手を打っていると勝ちも負けもないというのが本当だ。

こっちが正しい手を打っていて、向こうがついてこれなくなれば向こうが負ける。

だから私らには根気が必要だ。凡手すなわち妙手であって、昔から「名人に妙手なし」というのはこのことであろう。

【関連】

http://www.geocities.jp/beyondbashi/meigwen.html
(リンク切れ 2008-06-25)

ここで書かれている「負けるのって、結構たいへんだよ」という名言を残したPさんとは大学在学中に世界チャンピオンになった平岡さんのことである。 この含蓄ある一言は天才が到達する悟りの境地みたいなものであろう。

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