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hidew 2009.09.08

#1829 第57回NHK杯囲碁トーナメント・2回戦・第4局 張栩 - 中小野田智己

第57回・NHK杯囲碁トーナメント・2回戦・第4局

  • 黒:張栩
  • 白:中小野田智己

(解説:金秀俊 聞き手:万波奈穂)
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武宮宇宙流を思わせるような大胆な打ち回しで、中央に大雪原が出現する。この碁は白に勝って欲しかったが、黒の張栩名人が半目勝ちだった。さすがに名人は勝負強い。

最後は(下辺のコウを譲るための)ダメがひとつもなく白番の中小野田プロが「パス」と発声していた。「ツイでください」となあなあで終わるのではなく、記録係に向けて「パス」を明示したのはよかったと思う。


解説の金秀俊プロはいつもどおり聞き手に絡んでいた。今回は無難に趣味の話だったが、万波さんはなぜかはぐらかす。

趣味の話なんてどうにでも答えられる(散歩、読書、グルメ、無趣味など)のに何も答えようとしないからかえって気になってしまう。結局、金プロが3回くらい聞いて(しつこい )、「プールに行くことです」という答えを引き出していた。

「聞き手は前面に出るべきではない」という奥ゆかしさだったのだろうか。

加藤正夫追悼番組で、解説:趙治勲、聞き手:小林光一のコンビは棋譜解説そっちのけで延々とゴルフ談義をしていた。NHK杯の聞き手もああいう自由さを見習ったらいいと思う。解説者が脱線したら「全ノリ」で OK. 堅苦しく既成のフォーマットにこだわる必要はない。

金プロが張栩名人の日常を語り出したのは、実は万波さんの趣味を聞くための前フリだったのかもしれない。番組プロデューサーも聞き手との絡みを期待してあえて金秀俊プロ(様々な点で賛否両論ありそうな解説者)を起用しているような節がある。万波奈穂さんは自身が番組の「主役」であるということをもっと自覚すべきだろう。

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