#1813 NHK 追跡!AtoZ「脳の秘密 - 羽生名人の思考」
7月11日 土曜 午後8時 - 8時43分
脳の秘密 未来はどう変わる?
ちまたにあふれる「脳を鍛える」という言葉。誰でも密かな関心をもってしまう脳の鍛錬。でも、それは本当に可能なのか。脳は生まれつきに支配されるものなのか、あるいは意識的に鍛錬できるものなのか。そもそも脳には、どれだけ一人一人の違いがあるのか?そうした疑問に今、脳の内部を見る技術=脳画像技術が答えを出そうとしている。その技術は、fMRIやNIRSなど、脳の活動を“動画化”して捉えるもの。その技術革新が、脳のより細かな変化を見ることを可能にしてきた。それによって今まで不可能だった、“脳の体験による変化”や“人の心”を追究することもできるようになったのである。
番組では、プロ棋士のひらめきを解析する研究プロジェクトに密着。天才と称される羽生名人の思考の秘密を皮切りに、人の個性や心に迫る研究の最前線を追跡する。そうした研究の成果はすでに一部が商品の広告や法廷など、社会の様々な分野で使われはじめている現実もあり、そこに潜む倫理的な課題も探っていく。
- 天才とは何か
- 天才の理由
を調べるために、最新の脳科学を駆使して、羽生善治名人の頭脳を調べる。
羽生名人を調べて分かったこと
体に染みこませるような人並み外れた努力をすれば、羽生名人のような直感力に近づく可能性はあるのだ。
大脳基底核尾状核という部分の活動が、羽生名人に特徴的に表れた。この部位は「行動の習慣化」「思考の習慣化」を司る。
プロ棋士のヒアリングで分かったこと。
- 毎日3時間
- 集中
その他の話題
- トヨタの脳トレ。
- 人の心を読む挑戦。
リアルタイムでは裏の「レッドカーペッド」(フジテレビ系列)を見ていたので、1日遅れで録画を見ているところ。
【後で書く】
「直感は習慣化された論理」という仮説が可視化された
いや、このフレーズはですね、直感と論理が対立する概念だという思い込みを壊してくれる至言だと思い、とても気に入っています。「出典、URLを書いてくれ」とかツッコミ入れられても面倒ですが(アハハ!)、たぶん、hidewさんにもレスをいただいたような気もします(苦笑)。たしか「うさうさ脳」のときだったかなあ・・・情報の取り入れと発信(表現)の様式が、直感的だとか論理的だとかいう話でしたよね。その頃にどこかで聞いたこの言葉が、今回、MRIによって、可視化されたということですね。
ところで、この間亡くなられた和田博教授が編んだ『囲碁と脳の働き』(出版文化社 2003年)に、金子満雄博士による「PETによる脳機能の観察」という調査結果が載っていますが、わずか7ページにもかかわらず、興味深い情報が詰まっているので、囲碁ファンにはお勧めです。布石問題をアマは右脳を使い、プロは主に左脳で捌いているとか、詰碁(出題はなんと張栩)を、プロはほとんど小脳だけで解決してるとか、おもしろかったですよ。金子氏の本拠が浜松ということもあり、中部総本部の高段棋士が全面協力したそうです。
今後は、PETでもMRIでもいいんですが、今回の「AtoZ」のように、超一流と一流の違いが見えてくるとさらにおもしろいと思います。たとえば、七番勝負の中継で、対局者二人と解説者が同じ計測装置をアタマに被ってですね、データ放送や副音声では、その画像を見ながら、茂木健一郎さんがさらに解説するとかですね、期待してしまいます。こういう実験、米長先生がトップにいる将棋界の方がお得意そうですが・・・(余談でした)。