#1726 小泉純一郎元首相の引退
小泉純一郎元首相が今期限りでの引退を表明した。
小泉元首相が引退表明=衆院選に出馬せず、後継は次男(時事通信)
自民党の小泉純一郎元首相(66)=衆院神奈川11区=は25日、地元・神奈川県横須賀市で開いた支援者の会合で、次期衆院選に出馬せず、今期限りでの引退を表明した。後継者は次男の進次郎氏(27)とする意向も伝えた。議員引退後は、自由な立場で政治にかかわっていく考えだ。
かねてより、65歳で引退することを公言しており、政治家にしては珍しく美学を大事にする人なので、予定の行動なのだろう。ライフワークであった郵政民営化が実現した時点で、政治への興味・関心は失っている。「政治活動は続ける」と言っても、それは、次男の進次郎氏や、思い入れの強い小泉チルドレンを後方支援するという程度の意味である。
老害と言われながらも居座り続ける政治家が多い中で、小泉氏は「潔い」という言葉を知っている数少ない政治家だった。後継に次男を指名するという点は「らしくない」が、後援会への義理もあるし、必ず選挙を経て実力を問われるわけだから問題はない。
50代で若手と称される政界で、66歳の引退は早く感じるが、一般的には引退の潮時だ。「永田町の変人は世の中では普通の人間だ」という TV-CM のキャッチコピーを思い出す。
政策的には様々な毀誉褒貶があるが、基本姿勢において小泉氏は他の政治家よりも優れていた。
- 筋を通す - 時に妥協、清濁併呑は必要だが、まず信念があった。
- 簡潔に語る - 官僚作文、カタカナ語を使わない。キャッチコピーの名手。
- 党利党略よりも政策 - 政策のためなら与党を壊し、野党と組む覚悟があった。
次のリーダーも見習って欲しいものだ。
小泉政治の功罪
同感。今まで聖域、タブーとされていた所にことごとく手を突っ込んだ功績は大きい。北朝鮮拉致問題も道路も郵政も小泉政権より前は議論することさえ難しい状況だった。