#1639 『それでもボクはやってない』映画&実話
筋を通すか、実利をとるか。
- 選択肢A - 筋を通して無実を主張。→ 長期拘留されて全てを失い、挙げ句の果てに有罪になるかも。
- 選択肢B - やったことにする。→ 数万円の損失 + 前科 ですぐに解放。
この映画の中で突きつけられる「究極の選択」である。B を選んでしまえば話は簡単に終わる。無実であるがゆえに B を選べない苦悩が痛々しい。「本当の犯罪者であったならどんなに楽だろうか」思わずそんなことを考えてしまう皮肉なお話である。
映画『それでも僕はやってない』のワンシーン
A 「無罪を出して喜ぶのは誰ですか。」
B 「被告人とその関係者でしょ」
A 「警察と検察は?」
B 「そりゃ腹立つでしょう。メンツ丸つぶれだ。」
A 「無罪を出すというのは警察と検察を否定することです。つまり国家に楯突くことです。そしたら出世はできません。しょせん裁判所も官僚組織ですから組織の中で評価されたいと考えるのが人情でしょう。被告人を喜ばせたって何の得にもなりゃしない。有罪ばかり書いていれば出世するというわけでもないらしいが、とにかく無罪判決を書くにはたいへんな勇気と能力が要るんです。」
裁判官だって人間だから、間違いはあるし、判断力の限界もある。しかし、もっと別の要素で判決が歪む恐れがあることを示している。素人が虚心坦懐に見れば疑わしいと判断できる冤罪を裁判官が作りあげることもあるのだ。
幸か不幸か日本の国家権力は信用されている。何かあるとすぐ規制強化、取り締まり強化が言われ、死刑制度(国家による殺人)には大半が賛成である。無邪気に国家を信用して、何でもお上任せの人々はそれらが腐敗、暴走した時の怖さを想像したことがあるだろうか。
犯罪の被疑者になったとき、「話せば分かる」「真実は我にあり」というのは幻想である。この映画を観ることで、少しでも、国家(捜査機関)に対する免役を持つことができるのではないかと思う。
フジテレビ系列の番組編成 2008-03-01 について
で、優勝はキングオブコメディだったんですね。
えぇ「それでもボクはやってない」のキングオブコメディ(笑)。
楽屋で高橋君といろんな話したけど面白かったなぁ。
あんまりここでは書けないけど絶対本だすべきですよね。
彼も言ってたけど、「それでもボクはやってない」って凄いリアルみたいですね。周防さん物凄くディテールにこだわったんですね。
もたいまさこさんの立ち位置が正義としてどうかとかそういうの超越して一番リアルでしたよね。
親って本当あぁいう感じだと思う。
またキングオブコメディがめちゃイケの「笑わず嫌い王」に出たらしいんだけど、その中で演出としてめちゃイケサイドはそのての話にまったく触れなかったそうです。
すごく優しい。
「めちゃイケ」って芸人に本当に優しい。
ちょっとウルってしてしまった。
普通の番組なら視聴率第一優先で絶対そこ聞きたいところでしょ。話も相当面白いだろうし。
でもそこじゃなくて芸人としてキンコメを呼んでいるところ、芸人としてのキンコメをちゃっとアピールさせるところ。その一点にこだわってるところがむちゃくちゃ美しい。その美しさに俺は猛烈に思うんですね。
おもしろい、と。
しかもそのオンエアーの日、「めちゃイケ」終わりで「それでもボクはやってない」のテレビ放送があるんだって。
そういうところだよね。効いてる。いちいちアリなんですよね。
「それでもボクはやってない」を現実に経験した芸人から、劇場版「それでもボクはやってない」へとつづく流れ。
手元のテレビ欄では「キングオブコメディ」の名前すら記載していない。このさりげなさが凄みを増す。ダイノジ大谷の「不良芸人日記」を見なければ分からなかった名編成である。
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2007年7月11日午前8時頃、東京メトロ千代田線・北千住 - 町屋間のJR203系の車内で満員電車内における痴漢容疑で高橋健一が荒川警察署に逮捕されたため、高橋は芸能活動当面休止。今野はその間、ピン芸人として活動した。同年12月28日に不起訴処分となった事が所属事務所より発表され、翌2008年1月1日に「バカ爆走ライブ」にて復帰した。
キングオブコメディ 今すべての『誤解』を解く
キングオブコメディ 今すべての『誤解』を解く!?(前編) - 日刊サイゾー
http://www.cyzo.com/2009/02/post_1492.html
痴漢逆転無罪:名倉正博さん
痴漢逆転無罪:名倉さん「胸すく思い」 捜査怒り笑顔なく(毎日新聞)
通勤中の満員電車で痴漢をしたとして強制わいせつ罪に問われた防衛医科大教授、名倉正博さん(63)は助教授から教授(国語・国文学)に昇格したわずか18日目の06年4月18日、通勤中に突然逮捕された。
「やっていない」。言い分に耳を傾ける警察官はいなかった。「DNA鑑定をやる」。そう告げられた時、「無実と分かる」と喜んだ。しかし、なぜか鑑定は行われなかった。拘置期間は30日に及び、研究室や自宅に捜索が入った。最初の1年は気の抜けた状態になり、その後は「自分を立て直そう」と自宅で論文だけは書き続けた。
記者会見で「今日、最高裁に来るまで収監を覚悟していた。当たり前のことをなぜ分かっていただけないのか。司法に対する不信感が渦巻いていた。判決が(証拠の)不合理な点を認めた点は胸のすく思い」と言葉を選ぶように語った。
「きちんとした初動捜査なり、証拠の検討がなされたのか。人の一生をどう考えているのか」と捜査・司法への怒りの言葉が並ぶ。被害女性に対しては「悪意があったなら憎むが対立した場面もない。何も申し上げられません」とだけ述べた。
明日午後9時、痴漢冤罪スペシャル2時間ドラマ
http://www.fujitv.co.jp/dareuso/index.html
10月6日火曜日 21時~23:08
特別ドラマ企画 誰かが嘘をついている
「有罪率99・9%痴漢冤罪事件と闘う家族達・夫がわいせつ罪で逮捕!?
その時妻や子は・・・会社は?・・・そんなアナタを信じてくれますか?
(概要)
痴漢容疑を掛けられたサラリーマンの苦悩と家族との再生を、ドキュメンタリータッチで描く。
利昭(水谷豊)は妻と2人の子供を持ち、時計会社に勤めるサラリーマン。
ある朝、満員電車から降りた利昭は、痴漢されたと訴える女子高生に袖をつかまれる。
利昭はそのまま駅員室へ連れて行かれ、会社にも家族にも連絡できないまま警察に拘留される。
友人の弁護士や会社の同僚が面会に来るが、短期間で保釈されるには、罪を認めるしかないという。
そのころ、利昭の家には刑事が家宅捜索に入っていた。自宅にいた長男は驚いて母親に詰め寄る。
警察から連絡を受けていた母親はやむなく長男に事実を説明するが、年ごろの長女には言えずにいた。
ドラマ『誰かが嘘をついている』(フジテレビ)
ある朝、電車から降りると女子高生が立っている。「痴漢……しましたよね?」 罪を認めないと勾留が長引く。裁判にでもなったら99%勝ち目はない。デキレースを繰り広げる検事たち。検事の顔色を伺っている裁判官。
海水浴場での痴漢冤罪?
冤罪が疑われる。
聴取中に逃げようとして…、という部分も怪しい。
死亡した男性が何一つ悪いことをしていないという恐れもある。