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hidew 2007.10.17

#1599 岡田斗司夫と「いいめもダイエット」の騒動

いいめも開発ブログ | いいめもダイエットリリース!

【開発の背景と利用シーン】
いいめもプロジェクト第1弾のサービス「いいめも おこづかい帳」をリリースした際、ユーザーから岡田斗司夫氏が著書『いつまでもデブと思うなよ』(新潮新書、2007年)で提唱している「自分の食事をすべて記録する」レコーディングダイエットに使いたいというご要望を多数いただき、その声を元に開発しました。

原案者に敬意を払っている上に、経済的損失を与えるわけではない(というより原本の売り上げにも貢献するはずだ)から、これは「良い模倣」である。良い模倣は時に「最大級の賛辞」ともなりえる。

いいめも開発ブログ | いいめもダイエット サービス停止のお知らせ

.. 著者の岡田氏より、
「記録をしてダイエットに結びつけるという発想は、私の著作からスタートしていますので、見た目上はただの記録するのに便利なものですが、それをダイエットに結びつけているという点で言えば、私の著作の核心と同一ですので、著作権の侵害に当たる可能性が極めて高いと思います」
などのご指摘をいただき、「いいめもダイエット」の取り下げを希望いたします」と求められました。

なんでこんな後ろ向きの対応になってしまったのだろう。

野口悠紀雄『超』ブームの時みたいに、著者自身も流行に便乗して、次の本を書くとか、レコーディング・ダイエット専用の日記帳を著者名で発売するとか、次のアイディアを出せばよかったではないか。

上記の事例は少なくとも「著作権の侵害」にはあたらない。

にも関わらず、開発元がサービスを停止したのは、岡田氏のアイディアに対する敬意があったからだと思う。「岡田氏が知ったら喜ぶかも」と思って開発したら、なんとクレームがついてガッカリ、という流れだろう。

最近、「オマージュ的模倣」をいちいち「パクリ」だと指弾する風潮がある。とくに音楽などでは顕著で、ほんの数秒間、既存の曲に似ているだけで「パクリ」と非難されたりする。

「模倣と独創」の中間は優れた作品を生み出す豊かな土壌でもある。「完全な独創」ばかりを追求するのは、中間色の絵の具を捨てて、黒 と 白 だけで、絵を描くようなものだ。

独創とは、思慮深い模倣以外の何ものでもない。- Voltaire

4106102277 いつまでもデブと思うなよ

  • 岡田斗司夫
  • 新潮新書 227
  • ¥ 735
  • 2007/8/16

『いつまでもデブと思うなよ』の「記録するだけで痩せる」が事実なら、肥満に悩む人にとってはありがたい。しかし、岡田斗司夫氏のその後の行動を見ていると

  • 本が売れて儲かればいい。
  • 実践者が増えると都合が悪い。

という思惑が透けて見える。肥満に悩む人のことなんか知ったことか、という姿勢である。

私はレコーディング・ダイエットの実効性に何かごまかしがあるのではないかと思っている。岡田氏のイチャモンは単なる金銭欲、名誉欲が理由にしては不可解だ。

Links

レコーディング・ダイエットのススメ: 賢明なブログ読者の皆様へ
http://putikuri.way-nifty.com/blog/2007/10/post_1f84.html

ご本人のブログでの釈明。
書いてある内容は概ね理解できるのだが、このような趣旨なら、なおさら『いいめもダイエット』に著作権を持ち出して圧力をかけるのはよくなかった。

P2Pとかその辺のお話 レコーディングダイエットを誤解されたくなかったから、著作権侵害を持ち出したということ?
http://peer2peer.blog79.fc2.com/blog-entry-810.html

アイデアに著作権なし……それでも「いいめもダイエット」サービス停止 - ITmedia Biz.ID

本来、アイデア自体の著作権は認められない。文化庁でもアイデアの登録について、「発明やアイデアそのものは著作物ではないので、著作権による保護はない」と明文化。サイバー法などに詳しい弁護士の町村泰貴氏も「著作権というのは表現を保護するもの。例えば、記録してダイエットに結びつけるというアイデアそのものは著作権の対象となり得ない」という。

「いいめもダイエット」サービス停止騒動まとめ。 - Something Orange
http://d.hatena.ne.jp/kaien/20071015/p1

岡田斗司夫が非営利の食事記録サイトに圧力をかけてサービス停止
http://news23.2ch.net/test/read.cgi/news/1192454667/

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