#1578 囲碁棋戦・名誉称号の規定
各棋戦の名誉称号の規定について、wikipedia でざっくり調べてみた。共通するのは
五連覇したら、60歳以降に名誉称号を名乗る権利を得る。
という規定である。
名誉棋聖
棋聖戦を五連覇以上した棋士は、60歳以降に名誉棋聖を名乗る権利を得る。2005年現在、藤沢秀行・小林光一の2人がこの権利を得ている。
名誉名人
名人戦を五連覇、または通算十期以上獲得した棋士は、60歳以降に名誉名人を名乗る権利を得る。現在名誉名人の資格を持つのは趙治勲・小林光一の2人。
第○○世本因坊
本因坊戦を五連覇以上した棋士は、引退後または60歳を過ぎた後に第○○世本因坊(かつては名誉本因坊と呼んでいたが、1998年より現在の称号に代わった)を名乗る権利を得る。有資格者は後述の4人で、家元制最後の21世本因坊秀哉の後に続き、それぞれ22世-25世を名乗る(ただし10連覇の偉業を称えて趙治勲のみは、現役でありながら「25世本因坊治勲」を名乗ることを許されている)。
タイトル五連覇による本因坊
二十二世本因坊秀格(高川格)
二十三世本因坊栄寿(坂田栄男)
二十四世本因坊秀芳(石田芳夫)
二十五世本因坊治勲(趙治勲)
名誉王座
王座戦を5連覇以上した棋士は、60歳以降に名誉王座を名乗る権利を得る。名誉王座の資格を持つのは加藤正夫のみ。加藤は第30-37期の8連覇を含め、通算11期タイトル保持の記録もある。
名誉天元
天元戦を五連覇以上した棋士は、60歳以降に名誉天元を名乗る権利を得る。現在、この称号を名乗っているのは林海峰ただ1人である。
名誉十段
十段戦を5連覇以上、または通算10期獲得した棋士は、60歳以降に名誉十段を名乗る権利を得る。ただし現在のところ4連覇が最高で、名誉十段の資格保持者は出ていない。
名誉碁聖
碁聖戦を五連覇以上した棋士は、60歳以降に名誉碁聖を名乗る権利を得る。2006年現在、大竹英雄が唯一この称号を名乗っている。.. 他に小林光一も名誉碁聖を名乗る権利を得ている。
まとめ
名誉称号を名乗りつつ現役の棋士は、わずかに3人しかいない。将来の有資格者を含めても5人である。
- 林海峰 名誉天元
- 大竹英雄 名誉碁聖
- 25世本因坊治勲(名誉名人、)
- 石田芳夫(二十四世本因坊秀芳)
- 小林光一(名誉棋聖、名誉名人、名誉碁聖)
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名誉問題についてちょっと補足 - ひよこ雛形のぴよぴよゲーム日記
http://plaza.rakuten.co.jp/hiyokohinagata/diary/200709040000/ただ、名誉という特別な称号を今現在全く第一線に出てくることすらできないプロが名乗るのは俺はどうも納得がいかないんですよね。
..
ただ、それなら現役を退いて引退表明した棋士が名誉の称号を名乗るなど、そういうシステムに変更すべきではないかと思います。
碁界において60歳という年齢をどう考えるか。リタイアしてもよい年齢でありながら、タイトルを奪取する力を持っている人もいる。個人差が大きいために難しい。
林海峰名誉天元も大竹英雄名誉碁聖も、過剰に謙遜し、自らを卑下するようなキャラなので「名誉天元/碁聖を名乗るほどの者じゃございませんが…」といちいち言ってそうな気がする。
名誉称号は本人が名乗りたいというより、周りの人がそのように呼びたいという意向の方が強く働いているように思う。