#1556 各政党イメージCMの失敗
今回の選挙における各政党のイメージCM は悪い意味で「浮いている」。白々しい台詞の棒読みで何をしたいのかさっぱり分からない。基本的に小泉劇場のイメージ戦略を踏襲しているのだが、小泉純一郎とは役者が違うのだから、そのまま真似してもダメだろう。
辛辣なことを言えば、
イメージ・アップを狙うつもりの TV-CM でイメージ・ダウンしている。
まるで「一手パスより悪い手を打つヘボ碁打ち」みたいだな。
一昔前は「そうはイカンザキ」*1 という悪いなりに記憶に残るCM もあった。今年はそれすらもなさそうだ。国民新党だけは微妙に「イカンザキ臭」がするが、しょせん泡沫政党の最後屁だ。
その点、総務省が作っている「参議院議員選挙」の告知 CM はよくできていると思う。
香里奈、佐藤隆太、という美男美女をつかって視聴者の気を引いている。奇をてらうわけではなくシンプルにメッセージを伝えているし、なにより映像作品としてきれいだ。
政治家は俳優でもなければ、アナウンサーでもない。政党CMはプロに任せたらどうか。
そもそも、政党は政策が命なんだから、TV-CM なんていらない。そのお金を少しでも政策の洗練に回すべきだ。できの悪いCM を垂れ流しておいて「選挙にはお金がかかる」とかなんとか言い募るのは、国民をあまりに馬鹿にしている。二重に苦痛だ。
関連
- デモ
- ニーズもしくは問題の提示
- 問題の誇張/象徴化
- 比較
- 典型例
- さかさまのストーリー
- 推薦
- キャラクター/有名人の連投
- 効果の誇張/象徴化
- イメージの連関
- ユニークな個性
- パロディ/借用
広告を真剣に考える場合に参考になる。
ただし、政党は「広告を真剣に考える」ところからやり直し。
*1 公明党CM