#1546 ウサギとカメ/集中力と習慣力
【人の努力形態】
- ウサギ型 - ドドーンとやって、休憩するタイプ。
- カメ型 - コツコツ、淡々と積み重ねるタイプ。
たぶん、私がある種狂信的な集中力やアクティブさを持つためには、もっと沢山の物を失わないといけないだろう。渇望感は情熱を生み出す。
ウサギ型の習性として、瞬発力をさらに大きくすることを考えてしまう傾向がある。しかし、ウサギには集中力・瞬発力の代償として倦怠期がある。「ウサギとカメ」の寓話が示唆する通り、「やればできる」という慢心が、大きな油断を生む。
執筆、作曲、あるいは試験対策など完成や締め切りがあって、区切りをつけることのできる作業は、集中してやるのもいいかもしれない。しかし、生涯学習(語学や碁学)、禁煙、ダイエットなどの類は、集中することで、非集中(倦怠期)を作り出すことがむしろ問題である。
「明日から勉強します」という人に限ってすぐに勉強しなくなるし、「禁煙」を高らかに宣言する人に限ってすぐに失敗する。坂を昇れば降る。山あれば谷あり。
ウサギ型は集中するよりも平準化することを目指すべきだ。勉強に集中するのではなく、勉強を習慣にすることができれば最高である。「そんなことができれば苦労しない」というツッコミは無しの方向で。
#1347
羽生善治「詰将棋は好きというより、習慣なんです」
「勉強のため」とさえ言わないところに天才の凄みを感じる。