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hidew 2006.09.15

#1406 人間の双極性

アンカテ(Uncategorizable Blog) - スサノオ神話でよむ日本のネット事情

棒磁石を真ん中で半分に折れば、片方がN極だけの磁石でもう一方がS極だけの磁石になるかと思うと、そうはいかない。両端にS極とN極を持つ普通の棒磁石が二つできるだけだ。

磁石と人間はよく似ていて、ある特性を持とうとすると同時に、その正反対の特性も持ってしまう。

「生まれながらに尊い存在」というものを規定している人は、必ず「生まれながらに卑しい存在」も規定している。まさに双極性である。様々な差別の根元に天皇崇拝があること(#1403 )は、このキーワードを使って説明すると分かり易い。

イデオロギーの左右も「国家を意識している」という点では全く同じなので双極性がある。インターネットは基本的に左のイデオロギーで成り立っているが、最近、ネット右翼と言われる勢力が台頭してきた。左の思想から転化した右翼思想が先鋭化しやすいという現象にも双極性が見て取れる。

ネットイナゴの「優越感」の裏に「劣等感」が潜んでいるのも双極性である。

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hidew 2010.12.23 [1]

動物愛護の裏にあるレイシズム精神

http://redfox2667.blog111.fc2.com/blog-entry-244.html

愛すべきディズニーキャラクターのバンビと、嫌われ者のその他の動物が感情論以外の何物でもない不当な差別を受けているとの指摘であるが、これは牛や豚を食べながらクジラを特別扱いする人達にもそのまま当て嵌まる事である。

コウモリや蛇を救うために人は命をかけないだろう、.. 好きな動物は保護するべきで嫌いな動物は駆除するべきという感覚自体が環境保護でも動物愛護でも何でもなく、ただのナルシズムであり、人道や慈愛の名を借りたレイシズム精神なのである。

環境保護を口実にクジラやイルカを特別扱いする人達に限って異文化や異人種を下の存在として扱うのはこれは無関係ではない。

愛すべき存在を主観的に作り出す人々は主観的に憎むべき存在も作り出す。動物の命に優劣をつける人々は人間の価値に対しても同じ事を行なう。これがレイシズムの精神である。