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hidew 2006.09.05

#1397 五輪の開催地は五大陸をローテーションで

毎日新聞 2006年8月31日 東京朝刊

五大陸をあしらった五輪運動のシンボルマークが指し示す精神からすれば、150万都市福岡市での五輪開催は、まだ五輪を開いていない南アメリカ、アフリカでの開催に道を開く期待がこめられていたのも確かだ。残念な思いも残る。

姜尚中・東大教授の「金持ちの、金持ちによる、金持ちのためのオリンピック」という批判は、商業主義化したオリンピック全体に向けられたものだと思う。福岡も世界的に見れば東京と同じ金満日本の一都市である。南アメリカ、アフリカで開催していないのに、二巡目に入るのは何かおかしい。

http://www.columnland.net/contest/0409/gorin/gorin1.html
「五つの輪」は、五大陸を表している。さて、この「五大陸」とは何を指すのか。調べてみると、アジア、ヨーロッパ、アメリカ、アフリカ、オーストラリアの五つであったり、オーストラリアを除外してアメリカを南北に分けたりしているようだ。どちらにしろ、南極は含まれないらしい。しかし、五大陸でよかった。もし、アメリカを南北に分け、オーストラリアと南極も含めて七大陸となっていたら、オリンピックを「七輪」と呼ぶことになっていただろう。スポーツの祭典が料理の祭典になってしまうところだった。

というわけで、五輪の開催地は五大陸をローテーションするのがいいと思う。

  1. アジア + オーストラリア
  2. ヨーロッパ
  3. 南アメリカ
  4. 北アメリカ
  5. アフリカ

アジアはあまりに巨大だから、南北アメリカをひとつにして、アジアを2つに分けるという案も考えられる。いずれにしても日本と中国は同じ地域のはずだから、2008年北京五輪の後に日本が立候補するなら 2028年が適当。しかし、その頃の日本は財政赤字で首が回らなくなっているだろう。

*

hidew 2009.10.03 [1]

南米初の五輪開催(2016)決定 リオデジャネイロ

どこが勝つかゲームのようで少し興味があった。

候補地 1 2 3
リオデジャネイロ ブラジル 26 46 66
マドリード スペイン 28 29 32
東京 日本 22 20 -
シカゴ アメリカ 18 - -

http://www.yomiuri.co.jp/sports/news/20091003-OYT1T00138.htm

リオデジャネイロ Rio de Janeiro は順当な結果と言える。問題は治安にあると言われているが、中国でさえうまくやったのだから、今からの努力でなんとかなるだろう。

#日本とアメリカはもういい。

http://www.sanspo.com/sports/news/091003 ..

2016年夏季五輪の開催地を決定する国際オリンピック委員会(IOC)の総会が2日、デンマークのコペンハーゲンで開催され、1964年以来52年ぶりの夏季五輪開催を目指した東京は、シカゴ(米国)、リオデジャネイロ(ブラジル)、マドリード(スペイン)と争った投票で敗れ、落選した。日本の夏季五輪招致は名古屋がソウルに敗れた88年大会、大阪が北京に敗れた08年大会に続いて3連敗となった。

2度目の夏季五輪開催を目指した東京は鳩山由紀夫首相が「東京開催は治安、環境で将来のモデルになる。財政は政府が保証する」などと訴えたが残念な結果となってしまった。

hidew 2009.10.04 [2]

石原さんは何に負けたのか

候補地・東京の弱点は「順番が違う」ということの他に「自国民の支持率が低い」ということもある。今回の「東京オリンピック」はまるで「石原オリンピック」のような趣だった。

東京オリンピック - 石原さんは何に負けたのか

石原さんが壮大な夢を語ればかたる程、人々は「誰が代わりに損をするのだろうか」と疑うことになる。こんな事があった。招致活動が始まった時、オリンピックカラーにライトアップされる都庁を見て、知り合いがぼそっとつぶやいた「こんなことで税金を無駄遣いしないでほしい」。石原さんの夢の為に都民が税金を負担する事になる。成長しない社会ではこれが常識だ。真実がどうかはおいておいて、そう考えておけばまず間違いはない。

考えてみればこうした常識を作ったのは、石原さんと同世代の自民党の政治家たちだった。今までさんざん騙されてきたのだ。.. 一部の人たちにとってはあのプレゼンテーションの光景は確かに真実なのだが、ある人たちにとっては夢物語に過ぎない。世界一クリエイティブな都市に住んでいるのに、そうした人たちには決して手が届かない。

石原さんは大芸術家として、オリンピック招致に戦った。すばらしいできだった。確かに「敵」は他の都市だったのかもしれない。しかし、本当は成長の成果をひとりじめした政治家達を代表して、国民に負けたのではないかと思う。4都市の中で一番低いといわれる支持率を見てそんなことを考えた。

hidew 2009.10.09 [3]

石原都知事とブラジル

石原都知事にリオが抗議 「発言」正直過ぎた? : J-CASTテレビウォッチ

石原知事は、敗因について語ったなかで、「もっと目に見えない非常に政治的な動きがありますな」として、こういっていた。

  • 「ブラジルの大統領が来て、聞くところかなり思い切った約束を、アフリカの(IOC委員の)諸君としたようです」
  • 「サルコジ(フランス大統領)がブラジルへ行って、フランスの戦闘機を買ってくれるなら、(五輪招致で)ブラジルを支持するとか……」

小幡績PhDの行動ファイナンス投資日記:石原都知事とブラジル

また、無駄な発言で、日本の外交にダメージを与えた。
ブラジルは、日本がもっとも強い関係を築かなければならない国で、現時点での緊急重要度では、世界一だろう。それにもかかわらず、何の益もない負け惜しみを言って、ブラジルの関係者だけでなく、国民全体を怒らせてしまった。

むしろ、今回のオリンピックでは、早めに東京は、降りて、米国の大統領選の党内候補者選挙のように、早めに、ブラジル支持を打ち出すべきだった。

ブラジルと早めに組んで、ブラジルでの実施のサポートを全面的にJOC,東京都、日本政府が行う、と宣言し、ブラジルと友好を深める最大のチャンスにすべきだった。

今、ブラジルは、日本との関係だけではなく、世界でもっとも重要な国だ。オリンピックに関しては、治安の問題もあり、運営力などに関して、日本のサポートが本当に役に立ったはずで、ビジネスのつながりも出来たはずなので、もったいなかったと思う。

同感。

ブラジル支持に転じることは難しくても(だからこそ好印象になる)、「負け惜しみ」を言う必要は全くなかった。

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