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hidew 2006.08.31

#1393 多数決碁のススメ

png 12382 byte 「囲碁ブロガー選手権」というイベントを企画する場合、重視すべきなのは「囲碁の強くない人」「ブログをあまり書かない人」である。碁の強い人や、普段からブログを書く人は、放っておいても勝手に活動するので、わざわざイベントでスポットライトを当てる必要がない。

かつて、「囲碁ブロガー選手権」の前座で、連碁バトンというものが回ったとき、多くの人がいちいち「僭越ながら…」とか「ズンドコですみません」とか前置きをしていた。一種のあいさつのようなもので深い意味はないのかもしれないけど、なんとなく窮屈である。やはり「下手は前に出ない」という日本の文化が、イベントの邪魔をしているように思われる。

文化を変えるのは難しいので、「下手が前に出たように見られない」というイベントにすればいい。それはズバリ「多数決碁」である。

囲碁上達における秘策として「ペア碁」の有効性は前に書いたことがある。多数決碁はペア碁の発展形で、一人一人の責任が軽くなるので、級位者が参加しやすい。<a onclick="$(' fc1393-0').toggle()" id="fn1393-1">*1</a> <span class="footnote" id="fc1393-0" style="display:none"> (但し、個人の責任が極端に軽くなると社会的サボタージュということがありえる。) </span> また、高段者が参加しても楽しめる。レッスンプロが多数決碁を活用すれば、受講者のレベルにあった素晴らしい講義になるだろう。

ペア碁の場合、相棒が思い通りに動かないことに対してイライラする人もいるが、多数決碁はそういう発想になりにくい。どんなに強い人も、衆愚の流れに身を任せるしかないし、どんなに弱い人も悪手を打って非難されることはない。強い人に負荷がかかり、弱い人には助けになる、水泳のような特性が多数決碁にはある。

そんなわけで、多数決碁というのは多人数の囲碁イベントとして最適だと思う。投票システムの実現がちょっと面倒だけど、タイゼムではすでに「N:1 対局」のシステムがあるようなので、これをうまく活用したい。「N:N 対局」として改良されれば、さらに企画のバリエーションが増える。

囲碁ブロガー選手権、どんなイベントにする?

*1 但し、個人の責任が極端に軽くなると社会的サボタージュということがありえる。

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