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hidew 2006.05.24

#1268 先読み脳細胞解明 虫明元教授@東北大

http://www.asahi.com/national/update/0519 ..

将棋やチェスで必須の「先読み」をするときの脳の細胞レベルの活動を、東北大の虫明元(むしあけ・はじめ)教授(生理学)のグループがサルの実験で突き止めた。大脳の前頭前野にある複数の細胞が一手ごとに対応しており、課題を見た瞬間に同時に活性化することで先読みをしているらしい。前頭前野は思考に深くかかわることで知られるが、課題解決の際の活動を細胞レベルで明らかにしたのは初めて。人工知能の開発にも役立ちそうだという。成果は18日発行の米医学誌「ニューロン」に掲載された。

将棋の谷川浩司が「光速の寄せは詰め上がり図が先に見える。後から手順を考える」と言っていることからも分かるとおり、人間の思考はコンピュータのように論理を積み重ねるものとは異なる。この実験はそれを突き止める手がかりになり、たいへん有意義である。

しかし、一方でこの分野での研究が進みすぎると 人間より強いコンピュータ囲碁 の出現を早めることになりそう。

#1258
米長邦雄氏は「ファンが人間の指した棋譜よりもコンピュータが指した将棋が面白いと思われるようになったらプロはいなくなる」と楽観的であるのに対し、内藤国雄氏は「一般的なファンには、棋譜そのものを理解する能力はないので、プロが負けるようになったら棋士という職業はなくなる」と悲観的です。

私は内藤国雄氏の意見に賛成である。

認知科学/人工知能の研究は「コンピュータ囲碁の強さ」と密接に関わっているだけに、興味半分、不安半分で見ている。私は「囲碁を解く論理・数学」には興味があるけど、(人間より)強いコンピュータ囲碁の出現を望まない。

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