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hidew 2006.03.23

#1190 無難な方向/安易な方向

島谷さんのブログ,http://qin.seesaa.net/article/14897707.html で社長様、部長様、という表現はおかしいという記事があった。「社長」「部長」はそれ自体が敬称だから「社長様」は凝り形である。

この問題は単に言葉の乱れだけではなく、もっと奥深いものを含んでいる。

'g'物事は 無難な方向/安易な方向 へ流れやすい。''

敬称がやたらにバカ丁寧な方向へ流れていくのはそれが「無難な方向」だからである。

多くの場合、「不足」よりは「過剰」の方がましと考えられているので、放っておくと自然に過剰になる。しかも「過剰」の状態は気付きにくい。

例えば、碁形が「薄すぎる」場合には、咎められて破綻するので打った本人も気付きやすい。ところが、「厚すぎる」場合(=凝り形)は2、3目ずつ徐々に悪くなるので打っている本人は分からない。

  • 上手「ここに手を入れるくらいなら死んだ方がまし」
  • 下手「死んでしまうくらいなら、手を入れておこう」
  • 一流「過剰な在庫を作ってしまうぐらいなら休んでおけ」(トヨタ生産方式)
  • 二流「今日は余裕があるから明日分の在庫を作っておけ」

何事においても「過剰」に対する感覚を研ぎ澄まして、安易な方向へ流されないことが重要だと思う。

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