#1177 卒業の歌 - 『旅立ちの日に』/ 『さくら』森山直太郎
『旅立ちの日に』
詞:小嶋登 曲:坂本浩美 編:松井孝夫いま別れのとき 飛び立とう未来信じて
弾む若い力信じて このひろいおおぞらに
http://momo-mid.com/mu_title/tabidachino_hini.htm
この詞は「自由、勇気、夢、希望、未来」という美辞麗句で歌われる内容があまりにも一面的すぎると思う。
自由と規律、希望と絶望、未来と過去、・・ これらはコインの表裏の関係にあって、どちらか一方だけで存在できるわけじゃないし、どちらか一方だけが素晴らしいわけでもない。
小室哲哉の歌と同じで、詞はなんとなく薄っぺらい感じがしてしまう。まぁ歌は作・編曲が良ければ作品として成立するが。
『さくら』
詩・曲:森山直太郎さくらさくら今、咲き誇る 刹那に散りゆく運命と知って
さらば友よまたこの場所で会おう さくら舞い散る道の上で
http://momo-mid.com/mu_title/sakura.htm
この歌はメロディーも良いが、詞の内容や言い回しがすばらしい。
「桜が咲いて散る。人が出会って別れる」という「もののあはれ」をしみじみと詠っている。この無常観は日本人が世代を超えて共有できる感覚であろう。