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Bobby 2005.12.27

#1049 “どう見ても論客の血縁者”をハッケーン!

『音楽の友』1995年4月号に下記の文章を寄稿したこの御仁はどなたでしょう?

「私にとっては、絶望的な死への旅路に出るに当たって、最もふさわしいのはチャイコフスキーの『交響曲第6番悲愴』である」。

「第1楽章、アダージョ―アレグロ・ノン・トロッポは、まったく重苦しい低い序奏で始まり、対極的な二つの主題が提示され、展開部で悲劇的な高揚があった後、消えるように終わる」

「第2楽章、アレグロ・コン・グラツィアには、指揮者ニキシュが<涙を通じての微笑みのようだ>と述べた美しい四分の五拍子のニ長調ワルツが登場し、ひと時の心を癒すが、ここも死を暗示する静寂で終わる」

「第3楽章、アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ(ト長調)では、舞曲風スケルツォと壮烈な行進曲が、地響きのような太鼓の連打を伴いながら、華麗に力強く奏でられる。しかしそれは破滅的な決戦場に赴こうという若い兵士にとっては、最期の進軍ラッパに追い立てられるような切迫感となる。半世紀前の召集前夜の私には、そうとしか聞こえなかった」

「第4楽章、アダージョ・ラメントーソこそ葬送曲にふさわしい。まさに戦場での息絶える場面を暗示するように、うめくような序奏だ。そして獅子が悲嘆の吼え声を上げるような奏(しら)べを経た後、陰々滅々としてすべての楽器が泣き疲れたように声を潜め、ついには息を止める――。

第1ヒント;1926年生まれ、東大哲学科卒業。終戦後共産党に入党したが除名処分に
第2ヒント;言論界の超著名人、プロ野球界でも今なお絶大な影響力を持つ

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