詰碁集 / 詰碁作家



玄玄碁経

晏天章・厳徳(中国元代) 376題

碁経衆妙

林 元美編(江戸時代)520題

発陽論

井上因碩(江戸時代 1713年)別名 不断桜 202題

官子譜 GuanZiPu

明の過伯齢、清の陶式玉。(中国)

原本は3巻で構成され、合計1478問 (540+558+380) ある。 「官子」は盤上の侵分(ヨセ)を意味するが、ここでは、死活から攻め合いまで手どころの妙着を意味する。

死活妙機

秀哉名人

前田陳爾 Maeda Nobuaki

ご存じ「詰碁の神様」と言われる天才肌の作家。簡素な形の中に皮肉に満ちた仕掛けを施しており、ちょっとした推理小説のような趣がある。多くの作家が前田詰碁の影響を受けており似たような筋の問題は良く見る。前田○級詰碁はつい数年前まで本屋にあったが、現在は絶版。「名著」との評判だけが一人歩きし、ますますレアになっている。

石榑郁郎 Ishigure Ikuro

前田陳爾の流れをくむ作風。形はすっきりしていて小粒ながらピリリと辛い。一般からマニアまで幅広く支持される作家。詰碁集の編集も非常にセンスがよい。『基本詰碁123』は題名ほど簡単ではなく、『六段挑戦の詰碁』は題名ほど難しくない、どちらもアマ上級~有段にちょうど良いレベルなのでとりあえず購入しておいて損はない。

石榑郁郎詰碁傑作選 六段挑戦の詰碁 (1998 棋苑図書)

呉清源 Go Seigen

棋風と同様にキレがある作品が多い。実戦的で自然な形からヒネリのきいた結末に導く過程は上の二人と同様にセンスの良さを感じさせる。勉強用としても観賞用としてもオススメできる。

自強不息 (1997 誠文堂新光社) 4839917477 4839918007

橋本宇太郎 Hashimoto Utaro

発表作品数は古今東西ナンバー1(○万という単位らしい) 人柄と同様に気取らない作品が多く、一般向け。実戦的でコウの問題が多い。全問黒番に統一したり、問題と無関係な小話を挿入したり、作品周辺の工夫が多い。

加田克司 Kada Katsushi

形も複雑なら、難易度も激しく高い。答えを見ても分からない難問連発で、解く気が萎える。白黒番の不統一/問題と答えが離れている/答えの中に問題がある?!/もったいぶって正解を最後に示す、など編集も無用にややこしく、マニア向け。コラムなどを読むと非常に気むずかしい人という印象がある。

佐藤直男 Sato Sunao

橋本宇太郎と加田克司の中間あたりの作風。「さわやか詰碁」は難易度にバラつきがあって、プロ級に粘っこい問題も含まれているので、全然さわやかではないかも。オリジナリティが高く評価される作家なのでマニアは要チェック。本は比較的入手しやすい。

しなやか詰碁 (2001 誠文堂新光社)

塚本惠一 Tsukamoto Keiichi

アマチュアでありながら詰碁作家として名を馳せる有名人。実はこの人詰将棋も作るらしく、詰将棋系のサイトで、とんでもない作品を発表していたことがある。最強のパズル脳の持ち主である。(参考:詰碁を楽しむ会)

その他

至高の詰碁 張栩の詰碁

Links


2004.11.01 hidew